使い方2(LTC3111 ピンの詳細説明)
RUNピンの詳細説明(RUNピンのコンパレータ) (データシートP13,14より)
RUNピンはこのピンに加わる電圧によって、デバイスのON/OFFができます。
また、外付け抵抗分割器を追加することにより、RUNピンに加わる電圧を変更することができます。
RUNが0.8V以上の時、デバイス内部制御回路に電力が給電
RUNが1.2V以上の時、昇圧コンバータの全ての機能がONになります。
RUNが1.08V以下になると、出力がOFFになります。
RUNが0.3Vを下回ると、完全にデバイスがOFFになります。
RUNが、0.3V以上の場合、制御回路への電力の給電はそのままです。
RUNピンの絶対最大定格(15V)以下であれば、RUNピンに入力される電圧は、Vin及びVoutを超えても大丈夫です。
https://gyazo.com/bcb3fa877632b65efb88f2997d8dbe84
閾値の計算:VIN(RUN) = 1.2(1+R5/R6)
Vin > Vin(RUN) の時 デバイスはONになる。
ただ、殆どの場合、使わない気がする。
外部ソースによるVccへの給電(データシートP14より)
Vccレギュレータは外部から最大5.5Vの給電又は、バックフィード(逆給電)することが出来ます。
外部電源を使用する利点:
4.2Vを超える電源からVccにバックフィード(逆給電)することにより、効率が向上します。
アンチクロス導通時間を減少させる事により、インダクタがゼロ電流を通過する時に生じる軽負荷PWMモードの出力電圧リップルを改善出来ます。
給電方法:外付けの低電流ショットキダイオードを使用して、Vout(外部電源)からVccに簡単に給電する事が可能です。
VoutからVccに給電することの欠点:
VinからVccに給電するのに比べて、Burst MOde動作で低入力電圧の時、無負荷時の静止電流が増加する。(標準的性能特性に記載)
インダクタの選択
高効率にするには、昇圧コンバータに低ESRのインダクタが必要。
昇降圧用のインダクタは、飽和電流定格がワーストケースの平均インダクタ電流にリップル電流の1/2を加えた電流を超えている必要がある。
昇圧モード、降圧モードのピークトゥピークインダクタ電流のリップルの計算
https://gyazo.com/61e8aa4fddea5e738b1afd2d3575f1c5
f:スイッチング周波数,Hz
L:インダクタ,F
tLOW:スイッチングピンの最小L時間,s
位相補償回路の計算について
電圧ループの補償
図5のボード線図に示すように、エラーアンプの出力COMPか
ら出力電圧への伝達関数の特性は、1組の共振ポールと出力
コンデンサのESRによって生じる可能性のある1個のゼロに
よって決まることを、LTC3111の小信号モデルは明らかにして
います
https://gyazo.com/877c9408f09ffa1b3e97aab5a565d99fhttps://gyazo.com/d1c9333906b3ccfb5abdd7627b3aadf3
。一般に、ループのクロスオーバー周波数が十分低くて右半平面の
ゼロによる位相の遅延が最小限に抑えられるように、補償ネッ
トワークは設計されます。降圧モードの低周波数利得は一定
ですが、昇圧モードではVINとVOUTの両方に伴って変化し
ます。